イセエビ

釣り糸に絡まる

Panulirus japonicus

根掛かりで放置された釣り糸に、触角が絡まって身動きが取れなくなったイセエビ。 解いてあげようとしたが、あばれて触角が折れてしまった。

🔬 専門資料・出典引用(6件)

概要

和名:イセエビ

英名:Japanese Spiny Lobster

学名:Panulirus japonicus (von Siebold, 1824)

  • 撮影場所:静岡県伊東市
  • 撮影時期:10月
  • 主な水深:8m
  • 映像特徴:釣り糸に絡まったイセエビ

提供映像(サンプル映像は低画質版です)

  • コーデック:H264-MPEG4AVC
  • 解像度:1920x1080
  • フレームレート:59.94
  • 総ビットレート:59253kbps
  • 長さ:2 分 00 秒
  • サイズ:847MB

分類・分布

【分類】節足動物門 > 軟甲綱 > 十脚目 > イセエビ科 > イセエビ属 > イセエビ

【分布】茨城県以南、韓国、中国、台湾

特徴・雑学

用途に違う2種類の触覚

イセエビを含む多くの甲殻類には2対の触角があります。 多くの人が「触角」としてイメージする太く長いものは第2触角で、海底を歩く際に周囲の岩や障害物に触れたり、敵や仲間との距離を測ったりする役割を担っています。 研究では、この触角には触覚を感じる受容器が数多く備わっており、イセエビにとって杖のような働きをすることが分かっています(1)。

一方、その付け根付近にある短い二股の触角は第1触角と呼ばれます。 こちらには化学物質や水流を感知するための感覚器が集中しており、水中に漂う餌のにおい、仲間が放出する化学的な情報、周囲の環境変化などを読み取っています。 イセエビが第1触角を細かく動かすのは、水を取り込みながら周囲の情報を集めているためです(2)。
長い第2触角が「触れて確かめるための器官」なら、短い第1触角は「水中の情報を探るための高性能センサー」といえるでしょう。 イセエビはこの2種類の触角を使い分けることで、暗い岩礁域でも効率よく行動しています。

第2触角で水中カメラを探るイセエビ 太く長い第2触角で、ダイバーの水中カメラに触れて探るイセエビの水中映像。

多彩なクダクラゲが存在し、すべて群体性の生物である

失った部位を再生する・甲殻類の再建機能

ザリガニを用いた研究では、失われた触角の神経が再生する過程で、免疫細胞である血球細胞が深く関わっていることが明らかになっています。 研究者らは、血球細胞の中にある顆粒が再生中の神経組織へ取り込まれ、その一部がミトコンドリアやゴルジ体などの細胞小器官へ変化している可能性を報告しました。
まだ詳しい仕組みには不明な点もありますが、甲殻類の再生は単に失われた部分が伸びるだけではなく、神経の内部まで作り直される非常に高度な現象であることが分かってきています(3)。

欠損した脚を再生しているショウジンガニの再生芽 欠損脚の先端に見られる再生途中の脚(再生芽)の水中映像

折れた先端の袋状の中に「次の足」がつくられている

食・利用

イセエビは日本を代表する高級食材の一つで、刺身や鬼殻焼き、味噌汁などで親しまれています。 身は甘みと弾力があり、加熱するとさらに旨味が増します。 頭部に詰まった濃厚な味噌も珍重され、祝い事や正月料理など特別な席で利用されることの多い食材です。

毒・危険性

人に対する毒性や危険性はありません。

武運や長寿など縁起を担ぐ祝いの食材「イセエビ」 武運や長寿など、様々な縁起をかつぐ食材「イセエビ」の水中映像

鎧を着た武士に見えなくもない

50万粒と言われる卵を腹に抱えるイセエビのメス 50万粒と言われる卵を腹に抱えるイセエビの水中映像

孵化した稚エビは1年ほど浮遊生活をする

巨大な尾で力強くバックするイセエビ 巨大な尾で力強くバックするイセエビの水中映像

危険を感じるとバックキックで逃げてゆく

参考資料

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