サラサエビ

Camel shrimp

Rhynchocinetes uritai

岩の隙間に棲み、訪れる魚のクリーニングをするサラサエビ。 ダイバーの指も掃除してくれることがあります。

🔬 専門資料・出典引用(6件)

意外と強めのビューティーサロン

岩の隙間のサラサエビが、ウツボやフグを掃除しているシーンに出会うことがよくあります。 どこでもという訳ではなく、人気のサロンはあるようです。
そんな人気店にダイバーは手を差し出すと、指を掃除し始めるときがあります。 最初は用心しながら掃除をするサラサエビですが、時間が経つと大胆になり、思い切り手の皮をつまみ上げるようになります。
掃除されている魚たちも、時折痛がるような素振りを見せますが、本当に痛いようです。

概要

和名:サラサエビ

英名:Camel shrimp

学名:Rhynchocinetes uritai Kubo, 1942

提供映像(サンプル映像は低画質版です)

分類・分布

【分類】節足動物門 > 軟甲綱 > 十脚目 > サラサエビ科 > サラサエビ属 > サラサエビ

【分布】房総半島~下関、韓国

特徴・雑学

サラサエビは、透明感のある赤褐色の体に白い縞模様が入る、小型で鮮やかなエビです。 沿岸の浅い岩礁域に生息し、岩の亀裂や転石の下など、身を隠せる場所を好みます。 場所によっては狭い隙間に多数の個体が並ぶように集まっている様子も観察できます。

サロンの裏切り?・ソフトorハード

サラサエビが魚の体表をつつく、クリーニング行動が観察されることがあります。 一方で、サラサエビはクリーニングをしないエビとして紹介されることもあり、アカシマシラヒゲエビなどの専門的なクリーナーシュリンプとは少し事情が異なるようです。

クリーニングをするエビは、魚の体表に付いた寄生虫だけでなく、死んだ皮膚組織や粘液も食べるとされています(1)。 また、空腹のクリーナーシュリンプほど、寄生虫の付いた魚を頻繁にクリーニングするという研究報告(2)がありますが、 寄生虫や皮膚組織、粘液などをどのくらいの割合で食べ分けているのか、また、その割合が種類によって異なるのかはよくわかっていません。
さらに、裏切り(cheat)行為として、魚の粘液や生きた組織を食べることがあると考えられています(3)。 クリーニング中に魚が見せる急な身震い(jolt)は、こうした裏切り行為が起きたことを示す指標として研究に用いられています。

強めの施術は一般受けしない?

サラサエビがどのようなクリーニングを行うエビなのか、学術的には十分に研究されていませんが、差し出した人の手に対しては、皮膚の表面をついばむような行動が観察されます。 時には出血するほど強くつまみ、皮膚を引っ張ることもあります。 サラサエビのクリーニングは少々刺激が強く、魚にとっても万人向けのサービスではないのかもしれません。

ウバウオを掃除するサラサエビ ペア?のウバウオ。サラサエビの掃除は嫌だったらしい水中映像

小さなウバウオにとってサラサエビは巨大だ。

食・利用

食用に関する情報はありません。

毒・危険性

人に対する毒性や危険性の情報はありません。

カワハギをクリーニングするサラサエビ カワハギをクリーニングするサラサエビの水中映像

カワハギは強めが好みなのかもしれない

ウツボをクリーニングするアカシマシラヒゲエビ アカシマシラヒゲエビがウツボをクリーニングする様子

「そこじゃない!」というそぶりを見せるウツボ

色々な魚を掃除するクリアクリーナーシュリンプ 様々な魚を掃除するクリアクリーナーシュリンプの水中映像

かなりソフトタッチのクリーニングをする

参考資料

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