砂底に埋まるように身を隠し、捕食の機会を待ち続けるメガネウオの水中映像です。 英名では Blackbanded stargazer と呼ばれ、stargazer には「星を見つめる者」という意味があります。
概要
和名:メガネウオ
英名:Blackbanded stargazer
学名:Uranoscopus bicinctus Temminck & Schlegel, 1843
- 撮影場所:静岡県沼津市
- 撮影時期:5月
- 主な水深:12m
- 映像特徴:砂底に埋まるように身を隠す様子。目と口だけが見える様子。
提供映像(サンプル映像は低画質版です)
- コーデック:H264-MPEG4AVC
- 解像度:1920x1080
- フレームレート:59.94
- 総ビットレート:61022kbps
- 長さ:55秒
- サイズ:400MB
分類・分布
【分類】脊椎動物亜門 > 条鰭綱 > スズキ目 > ミシマオコゼ科 > ミシマオコゼ属 > メガネウオ
【分布】三崎以南、東インド諸島。水深100m以浅。
特徴・雑学
メガネウオは、頭部が体の半分ほどと大きく、目が背側についた独特な姿をした魚です。 砂底へ身体を埋めるように潜み、眼と口だけをわずかに出した状態でじっと周囲を観察しています。
スターゲイザー
メガネウオは、大きな胸鰭を器用に使いながら身体を捻じ込むように砂に潜ります。
砂へ完全に身を隠して周囲から姿を消し、真上を通る魚を待ち伏せする捕食者です。
英名では Blackbanded stargazer と呼ばれ、stargazer は「星を見つめる者」という意味があります(1)。
これは、眼が頭頂部にあり、空を見上げるような姿勢をしていることに由来しています。
一方、日本では眼の周囲が盛り上がり、まるで眼鏡をかけているように見えることから、「メガネウオ」と呼ばれています。
ほとんど泳ぎ回ることのない魚で、潜ることのできない岩場や、硬く締まった砂地には生息しません。
メガネウオの大きな胸鰭
▲ 最初は胸鰭で海底を掘る
待つだけではなく「誘う」
下顎には細長い皮弁があり、ゴカイや小型生物のように見せかけて、疑似餌のように動かして小魚を誘う行動が知られています(2)。 獲物が十分に近づくと、一瞬で大きな口を開き、吸い込むように捕食します。 近縁種では、捕食動作が数十ミリ秒以下という非常に短い時間で行われることも報告されています。
小魚を誘うメガネウオの皮弁
▲ ほんのわずかに出ている
刺、毒、電気、様々な武器を持つ仲間たち
メガネウオの鰓蓋には、後方へ長く伸びた大きな棘があります。 棘の位置だけを見ると体の中央付近にあるようにも見えますが、実際には頭部の一部です。頭がいかに大きい魚であるかがよくわかります。
鰓蓋の後ろにある巨大な棘
▲ 体の半分は顔
ミシマオコゼ科には、発電器官を持つ種類や、棘に毒を持つ種類も知られており、地中海や黒海に生息するヨーロッパミシマオコゼUranoscopus scaberや、
アメリカ大陸沿岸に生息するAstroscopus guttatusは、棘に毒があり、弱い電気を発します(3)。
毒や発電は比較的弱く、威嚇や求愛、雌雄の確認に使われると考えられています。
食・利用
メガネウオは広く流通する魚ではなく、底曳網などで混獲される程度の存在です。 流通することはほぼありませんが、その味は非常に良いことで知られています。
白身は適度な弾力と甘味があり、刺身では上品な旨味を楽しむことができます。
また、加熱しても身崩れしにくく、煮付けや唐揚げ、潮汁、味噌汁など、様々な料理に利用されます。
特に頭部や骨からは濃厚な出汁が出るため、汁物では独特の旨味を味わうことができます。
価格は高くありませんが、入手するのは非常に困難です。
毒・危険性
メガネウオに毒性はありませんが、鰓蓋の棘は強大であり注意が必要です。
翌日にはすっかり骨だけになっていた
日中はほとんど動かない
日中は砂に潜っていることが多い
ヒレを波打たせるように進む
参考資料
- 日本産魚類全種リスト(分類情報)
▶ 見る - JAMSTEC BISMaL(分類情報)
▶ 見る - World Register of Marine Species(分類情報)
▶ 見る - 学研の図鑑LIVE魚・学研・本村浩之総監修
- 原色魚類大図鑑・北隆館・阿部宗明監修
- 1)砂の中で空を見上げる魚「メガネウオ」
エコチル(子ども環境情報紙)
株式会社アドバコム
▶ 見る - 2)Uranoscopus scaber
(ヨーロッパミシマオコゼ)
Monaco Nature Encyclopedia
Gianfranco Colombo
▶ 見る - 3)Uranoscopus scaber Linnaeus, 1758
(ヨーロッパミシマオコゼ)
FishBase
FishBase Consortium
▶ 見る