ビゼンクラゲ

珍味「くらげ」の泳ぐ姿

Rhopilema esculentum

ビゼンクラゲと呼ばれるクラゲは2つのタイプがあります。 国産高級くらげとして加工される赤い色合いのタイプと、日本ではほとんど加工されないとされる青白いタイプです。 赤いタイプは「アリアケビゼンクラゲ」と呼ばれており、青白いタイプはビゼンクラゲ、もしくはスナイロビゼンクラゲと呼ばれるようです。 学名も含め、現状がどう分類されているかは確認できていません。

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概要

和名:ビゼンクラゲ

英名:-----

学名:Rhopilema esculentum Kishinouye, 1891

提供映像(サンプル映像はYouTube版です)

分類・分布

刺胞動物門 > 鉢虫綱 > 根口クラゲ目 > ビゼンクラゲ科 > ビゼンクラゲ属 > ビゼンクラゲ

九州から北海道までの日本各地

特徴・雑学

半球状の傘は肉厚で滑らかです。 傘や口腕は半透明の淡い青色や褐色をしています。 拍動して海中を「ふわふわと漂う」というよりは、何かに向かって突き進むような横方向の移動をしていることがよく観察されます。

赤い色合いのビゼンクラゲをアリアケビゼンクラゲとしRhopilema sp.であるとする資料もあれば、Rhopilema esculentumであるとする資料もあります。 本ページは赤いタイプをアリアケビゼンクラゲ Rhopilema sp.青白いタイプをビゼンクラゲ Rhopilema esculentumとしています。

食・利用

ビゼンクラゲは「備前水母」と表記し、現在の岡山県にあたる備前の国が主要な産地で、食用としての加工が盛んに行われていたことに由来します。 現在は漁獲、加工はほとんど行われておらず、中国沿岸で漁獲されたものが「くらげ」として加工され、流通しています。

一方有、有明海で漁獲され「くらげ」として利用されるビゼンクラゲは、口腕が赤い色をしていることからアカクラゲとも呼ばれます。
この、アカクラゲと呼ばれる有明海のビゼンクラゲは、近年になり、口腕も含めた全体が青白いビゼンクラゲとは別種である可能性が高いと考えられるようになり、アリアケビゼンクラゲと呼ばれるようになっています。 ただし現時点では、学名はRhopilema sp. とされており、分類上は未確定で、ビゼンクラゲの一種(変種的な扱い)とされています。

有明海で漁獲、加工されるアリアケビゼンクラゲ(Rhopilema sp.)は、全体が青白いビゼンクラゲ(Rhopilema esculentum)よりも高級な「くらげ」として扱われ、中国にも輸出されています。 ビゼンクラゲのくらげが「海蜇(ハイジョー)」と呼ばれるのに対し、アリアケビゼンクラゲのくらげは「紅海蜇(ホンハイジョー)」や「日本海蜇(リーベンハイジョー)」と呼ばれて格付けされ、超高級品とされます
一般的に「味付け中華クラゲ」などとして袋詰めされた普及品のくらげは、キャノンボールジェリー(Stomolophus meleagris)であることがほとんどです。 メキシコ湾からブラジル、カリフォルニアからエクアドルなど、南北アメリカ大陸沿岸に生息するキャノンボールジェリーは、資源量が豊富であり、普及品の「くらげ」のほとんどを占めます。

毒・危険性

ビゼンクラゲの刺胞毒は強くなく、刺されると皮膚のかゆみなどの軽い症状が生じる程度とされています。 クラゲを採取する作業者では刺傷が見られることがありますが、食用として加工されたクラゲを食べても症状が出る例は報告されていません。

ビゼンクラゲを食べるカワハギ クラゲを食べるカワハギ水中映像
食用の試みもあるミズクラゲ ミズクラゲ水中映像
姿も名前も美味しそうな「エビクラゲ」 エビクラゲ水中映像

参考資料

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