概要
和名:サフィリナ
英名:Sea sapphire
学名:Sapphirina Thompson J.,1829
- コーデック:H264-MPEG4AVC
- 解像度:1920x1080
- フレームレート:59.94
- 長さ:PT3M13S
- サイズ:938MB
分類・分布
節足動物門 > 顎脚綱 > ポエキロストム目 > サフィリナ科 > サフィリナ属
特徴・雑学
潜水中、数ミリほどの青く光る粒が、ふいに目の前に現れることがあります。 剥がれたてのイワシのうろこのようにも見えますが、その正体はサフィリナと呼ばれるカイアシ類のプランクトンです。 サフィリナは、海や淡水に広く生息する微小な甲殻類で、水中を漂いながらも触角を使って跳ねるように泳ぎます。 海の中では、食物連鎖を支える重要な存在でもあります。 その体は宝石のように輝きますが、この青は色素によるものではなく、体内の構造が生み出す光です。
【海の宝石】
学名のサフィリナ(Sapphirina)は宝石のサファイア(sapphire)に由来し、その強く青く輝く姿が観察者に宝石を連想させたことによるものです。
海中で出会うその輝きはあまりにも美しく、とても生物であるとは思えないほどで、宝石の名にふさわしい生物です。
【構造色という輝き】
サフィリナを含む一部の橈脚類では、雌雄で姿や性質が大きく異なります。
特にサフィリナでは、オスがグアニン結晶による構造色によって強く発色し、青や緑に輝くのに対し、メスはほぼ透明で目立たない体をしています。
オスは宝石のように輝くことで知られますが、この輝きは色素によるものではなく、体内に並ぶグアニン結晶と細胞質の層構造によって生じる「構造色」です。
結晶層と細胞質層が交互に重なることで光が干渉し、青や緑、紫などの色が現れます(1-A、1-B)。
【プランクトンの光学迷彩】
色の違いは主に層の間隔によって決まり、さらに光の当たる角度によって見え方が大きく変化します。
そのため、サフィリナは泳ぎながら体の向きを変えることで、強く輝いたり、逆にほとんど透明になって姿を消したように見えます。
さらに、発色は体の向きだけでなく、結晶構造の間隔変化によって、サフィリナ自身で調整されているとみられます(2)。
この発色と不可視の切り替えは、オスが発色によってメスに自身の存在を示す一方で、捕食者から身を隠す役割も担っていると考えられています。
学名のサフィリナ(Sapphirina)は宝石のサファイアに由来し、その強く青く輝く姿が観察者に宝石を連想させたことによるものです。
海中で出会うその輝きはあまりにも美しく、とても生物であるとは思えないほどで、宝石の名にふさわしい生物です。
食・利用
人の食への利用はありませんが、水産種苗の育成において仔稚魚の生餌として利用する試みが
毒・危険性
人への毒性、危険性はありません。
カイアシ類の仲間
姿は似ていないが、サフィリナと同じ顎脚綱
カイアシ類には様々な形態がある
参考資料
- JAMSTEC BISMaL(分類情報)
▶ 見る - World Register of Marine Species(分類例:Sapphirina angusta)
▶ 見る - 1-A)Structural Basis for the Brilliant Colors of the Sapphirinid Copepods(PDF)
(サフィリナ類カイアシ類の鮮やかな色の構造的基盤)
Dvir Gur, Ben Leshem, Maria Pierantoni, Viviana Farstey, Dan Oron, Steve Weiner, Lia Addadi
Journal of the American Chemical Society(2015)
DOI:10.1021/jacs.5b05289
▶ 見る - 1-B)The secret to the sea sapphire's colors—and invisibility
(海のサファイアの色と不可視性の秘密)
American Chemical Society(報道記事)
Phys.org(2015)
(サフィリナ類カイアシ類の鮮やかな色の構造的基盤 DOI:10.1021/jacs.5b05289の解説記事)
▶ 見る - 2)Guanine crystals regulated by chitin-based honeycomb frameworks for tunable structural colors of sapphirinid copepod, Sapphirina nigromaculata
(キチン性ハニカム構造によって制御されるグアニン結晶:サフィリナの可変構造色の機構)
Tsubasa Kimura, Mihiro Takasaki, Ryosuke Hatai, Yukiko Nagai, Katsuyuki Uematsu, Yuya Oaki, Minoru Osada, Hiroyuki Tsuda, Takaaki Ishigure, Takashi Toyofuku, Shinji Shimode, Hiroaki Imai
Scientific Reports(2020)
DOI:10.1038/s41598-020-59090-4
▶ 見る