スナダコは沿岸の砂地や泥底に生息する小型のタコです。 瓶や二枚貝の殻、砂の中に作った巣穴などを利用して暮らし、貝や小魚を食べます。 腕の吸盤で味を感じられるというタコは、美味しいものを選んで食べるグルメな生物です。
概要
和名:スナダコ
英名:Stareye octopus
学名:Amphioctopus kagoshimensis (Ortmann, 1888)
- 撮影場所:静岡県沼津市
- 撮影時期:7月
- 主な水深:15m
- 映像特徴:スナダコが巻貝を食べるシーン
提供映像(サンプル映像はYouTube版です)
- コーデック:H264-MPEG4AVC
- 解像度:1920x1080
- フレームレート:59.94
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分類・分布
【分類】軟体動物門 > 頭足綱 > 八腕形目 > マダコ科 > マダコ属 > スナダコ
【分布】三陸以南、台湾
特徴・雑学
スナダコは沿岸の砂地や泥底に生息する小型のタコで、瓶や二枚貝の殻、砂の中に自ら巣穴を作って暮らします。 好奇心が旺盛で、見つけたものを利用して隠れ場所にする様子も見られます。 透明なビンを巣にしたり、入り口に蓋をする様子はダイバーに人気です。
タコの視覚は発達していますが、腕の吸盤で対象に触れながら化学物質を感じ取り、見えない場所でも獲物かどうかを識別できます(1)。 視覚だけでなく、「触って味わう」能力が獲物探しに重要な役割を果たしています。
タコは獲物を捕まえると、くちばしで咬みつき、後部唾液腺から分泌される唾液を傷口へ流し込みます。 この唾液には獲物を弱らせたり麻痺させたりする成分が含まれており、抵抗できなくなった獲物をゆっくりと食べます(2)。 現在では、この唾液には複数の毒性タンパク質が含まれていることが明らかになっています。
夜行性で、夜に観察した映像
食・利用
食材として利用されることもありますが、一般に流通する機会は多くありません。
タコの唾液には神経毒やさまざまな酵素が含まれており、獲物を弱らせたり、消化を助けたりする働きがあると考えられています。 近年では、これらの成分を新しい医薬品へ応用しようとする研究も進められています(3)。
毒・危険性
マダコ科のタコ類は、後部唾液腺から獲物の捕食や消化を助ける成分を分泌することが知られています。 しかし、マダコと同様に適切に調理すれば、食用上の問題はありません。
マダコ科のタコに咬まれた場合は、傷口を清潔に保ち、痛みや腫れが強い場合は医療機関を受診してください(7)。
交接時にはメスの動きを止める手段として毒を利用する
メスの左側から、右第3腕で精莢を渡す
参考資料
- JAMSTEC BISMaL(分類情報)
▶ 見る - World Register of Marine Species(分類情報)
▶ 見る - 日本のイカ・タコ
土屋幸太郎・阿部秀樹著
平凡社
- 1)Contact chemoreception in multi-modal sensing of prey by Octopus
(タコによる獲物の多感覚認識における接触化学受容)
K. C. Buresch, K. Sklar, J. Y. Chen, S. R. Madden, A. S. Mongil, G. V. Wise, J. G. Boal, R. T. Hanlon
Journal of Comparative Physiology A(2022)
DOI: 10.1007/s00359-022-01549-y
▶ 見る - 2)Cephalotoxin: the Crab-paralysing Agent of the Posterior Salivary Glands of Cephalopods
(セファロトキシン:頭足類の後部唾液腺に含まれるカニ麻痺成分)
F. Ghiretti
Nature(1959)
DOI: 10.1038/1831192b0
▶ 見る - 3)Toxicity in Cephalopods
(頭足類の毒性)
Ira R. Cooke, Brooke Whitelaw, Mark Norman, Nikeisha Caruana, Jan M. Strugnell
Evolution of Venomous Animals and Their Toxins(2015)
DOI: 10.1007/978-94-007-6727-0_7-1
▶ 見る