スジミゾイサキ

南国のイサキ

Pomadasys quadrilineatus

スジミゾイサキは南西諸島や九州、四国などの暖かい海を好む魚で、伊豆半島の東海岸では、あまり出会う魚ではありません。 名前にイサキと付くようにイサキ科の魚で、刺身や塩焼き、煮付けなどで美味しいとされます。

🔬 専門資料・出典引用(7件)

概要

和名:スジミゾイサキ

英名:Yellow-lined grunter

学名:Pomadasys quadrilineatus Shen & Lin, 1984

提供映像(サンプル映像は低画質版です)

分類・分布

【分類】脊椎動物亜門 > 条鰭綱 > スズキ目 > イサキ科 > ミゾイサキ属 > スジミゾイサキ

【分布】南日本、琉球列島

特徴・雑学

スジミゾイサキはイサキ科の小型魚で、体側に4~5本の金黄色の縦帯が走るのが大きな特徴です(1)。 下顎の下面にはスジミゾイサキ属に特徴的な細長い溝があり、名前の由来となっています。 また、溝の左右に1対の穴があり、水圧や振動を感知すると考えられています。

伊豆半島では珍種・南国のイサキの仲間

比較的暖かい海を好み、日本南部から台湾など東アジアの沿岸域に分布します(2)。 日本では沖縄や屋久島、九州南岸だけでなく、高知県、静岡県、神奈川県などからも記録されています。 水深30mほどまでの浅い沿岸域で見られ、岩礁周辺を主な生息場所とする一方、砂泥底や河口の汽水域に入ることもあります。

本家・イサキ科のイサキ イサキの捕食も捉えた水中映像

大きなイサキは高級魚となる

つい最近まで名前のなかった魚

スジミゾイサキは、1984年に台湾産の標本をもとに新種として記載されました。 魚類の新種記載としては比較的新しく、その後、一時は別種の同物異名とされましたが、日本の研究者らによる再検討を経て、1995年に独立した有効種であることが確認されました(2)

もともと採集・観察例が少なく、FishBaseでも「rare species(まれな種)」とされています(3)。 ただし、これは絶滅危惧種という意味ではなく、一般的に見られる魚ではなく、記録例が比較的少ないことを示すものです。 そのため、食性や繁殖など、詳しい生態については現在でも十分に分かっていない部分が多く残されています。

食・利用

さすがイサキ科?美味しい未利用魚

広く市場に出回る魚ではありませんが、食味はよく、刺身、焼き物、煮付け、汁物など、さまざまな調理法で美味しく食べられます。 種子島では鮮魚店で販売されている記録(4)があり、地域によっては身近な食用魚として利用されています。

面倒な美味魚「クロシビカマス」 全国的にはメジャーではないが、ヤッパタやスミヤキと呼ばれて伊豆では親しまれるクロシビカマス

伊豆伊東では「ヤッパタ」小田原では「スミヤキ」として親しまれる

毒・危険性

人に対する毒性、危険性の資料はありません。

長年シノニムとされてきたアラサキガンガゼ 70年間シノニムとされてきたが、2010年に記載されたアラサキガンガゼ

70年の時を経て2010年に記載された

参考資料

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