概要
和名:オオスジイシモチ
英名:Broadstripe cardinalfish
学名:Ostorhinchus doederleini (Jordan & Snyder, 1901)
撮影地:静岡県伊東市 水深12m
提供映像(サンプル映像は1280x720/30pです)
- コーデック:H264-MPEG4AVC
- 解像度:1920x1080
- フレームレート:59.94fps
- 長さ:1分 53秒
- サイズ:549MB
分類・分布
脊椎動物亜門 > 条鰭綱 > スズキ目 > テンジクダイ科 > スジイシモチ属 > オオスジイシモチ
南日本、琉球列島。夜行性で日中は岩陰に集まり、夜に活発に採餌します。
特徴・雑学
沿岸岩礁や防波堤、湾内の転石帯などの浅場に生息します。 夜行性で、日中は岩陰に入り、夜は外に出て活動します。
【縞模様の戦略】
体側には太く明瞭な縦縞が5本並びますが、縞の模様が眼球にも通ることで、外見上「顔(頭部)の位置」を分かりにくくします。
捕食者は頭を狙って喰いつくことが多いため、こうした目の周りの模様(Peri-Ocular Eye Patterning --POEP--)は急所を悟られにくくする効果があると考えられます(*1*2)。
明瞭な縦縞は個体の輪郭をぼかして見せる「分断色(Disruptive Coloration)」としても働き、岩礁などの影の多い環境では体の形が把握されにくくなる効果があります(*3)。
また、近縁種が同じような環境で暮らすことの多いテンジクダイ科では、縞の本数や位置などの模様が、仲間(同種)を見分ける目印として利用される可能性も指摘されています(*4)。
【繁殖の戦略】
繁殖期には、メスが産んだ卵をオスが口の中に取り込み、孵化するまで守る「口内保育」を行います(*5)。
卵が孵化するまでの間、オスは一度も卵を口の外に出すことは無く、通常の摂餌はほとんどしません。
非常に体力を消耗しやすい卵保護方法である一方、外敵や環境変化の多い浅場でも確実に卵を守り抜くことができる、命を繋ぐ戦略です。
捕食者から身を守り、仲間を見分けるための縞模様。
そして、口内保育によって卵を守り抜く繁殖行動など、オオスジイシモチには、いくつもの工夫が重なり合っています。
海で「普通に見られる」生き物は、決して当たり前の存在ではありません。
目立たず、数を減らさず、今日まで生き残ってきたのは、それだけ環境に適応して命をつないできた結果です。
ありふれて見えるのは、特別な能力がないからではなく、うまく生きる方法を選び続けてきたからなのかもしれません。
食・利用
市場に流通することはありませんが、沿岸の釣りでは外道として混ざることがあり、食用にされることはあります。 伝統的に食用にするという資料は見つかりませんでした。
毒・危険性
人に危険となる毒や鋭い棘は基本的に知られていません。