クリーニングされるクエ

大きな魚もメロメロ

Epinephelus bruneus

覗くとクエがいることが多い「クエ穴」という穴があります。 もしかすると、お気に入りのクリーニングステーションなのかもしれません。

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概要

和名:クエ

英名:Longtooth grouper

学名:Epinephelus bruneus Bloch, 1793

提供映像(サンプル映像はYouTube版です)

分類・分布

【分類】脊索動物門 > 条鰭綱 > スズキ目 > ハタ科 > マハタ属 > クエ

【分布】南日本、シナ海

特徴・雑学

クエはハタ科に属する大型魚で、成長すると全長は1mを超えることもあり、最大の記録では全長136cm、重量33kgとされています(1)。 幼魚や若魚には、頭部から尾にかけて斜めに走る6~7本の暗色帯が見られますが、成長とともに薄れ、大型個体ではほとんど見えなくなります。

巨大魚も大人しくなる

大きな魚が、自分よりはるかに小さなホンソメワケベラに体を預ける姿は、海中で見られる興味深い共生関係の一つです。 ホンソメワケベラは大型魚の体表や鰭、口の中、鰓の周辺に付着した寄生虫などを食べます。 掃除を受ける魚は動きを止めたり、鰭や口を広げたりして、ホンソメワケベラを受け入れます。

普段なら小魚を捕食する大型魚であっても、掃除をしているホンソメワケベラを襲うことはありません。 大型魚は寄生虫を取り除いてもらい、ホンソメワケベラは餌を得るため、双方に利益のある関係です。 ただし、ホンソメワケベラは寄生虫だけでなく、体表を覆う粘液や皮膚をついばむこともあります。 単純な「掃除屋と客」ではなく、協力と駆け引きによって成り立つ複雑な関係です。

ダイバーを威嚇する巨大なクエ ダイバーを威嚇するクエ。背ビレを立てた瞬間にヒレの縁や目が赤くなる

背ビレを立てた瞬間にヒレの縁や目が赤くなる

アラは最高!の意味は3つ

クエは地域によって呼び名が大きく異なる魚です。関西や和歌山、高知などでは「クエ」、関東では「モロコ」、愛知県では「マス」、三重県では「クエマス」などと呼ばれます。 なかでも九州で広く使われる「アラ」は、クエ料理や「アラ鍋」という名でよく知られています。

ただし、この「アラ」はクエの地方名であり、標準和名が「アラ」という別の魚が存在します。 クエはハタ科、標準和名のアラはアラ科アラ属の Niphon spinosus で、分類上も遠縁な魚です。

さらに料理では、魚の頭や骨などを「あら」と呼ぶため、「アラ」という言葉は、クエの地方名であり、標準和名のアラであり、魚をさばいた際の部位でもあります。 「魚はやっぱりアラが最高だ」のアラには3つの意味があることになり、勘違いが発生しやすい名前です。

食・利用

クエは白身に上品なうま味があり、加熱しても身が崩れにくい高級魚です。 刺身や薄造り、煮付け、唐揚げなどで食べられますが、代表的な料理は鍋です。 皮や骨の周辺にはゼラチン質が多く、身だけでなく、あらや内臓まで余すところなく利用されます。 特に脂がのる冬のクエは珍重されています。

毒・危険性

人に対する毒性や危険性はありません。

参考資料

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