ゼブラガニ

ウニを操縦するカニ

Zebrida adamsii

ゼブラガニは、イイジマフクロウニなど有毒のウニに寄生し、通路状に棘を食べて暮らす特異な生態があります。 繁殖時には、ウニを操縦して雌のウニに近寄る行動をとると考えられています。

🔬 専門資料・出典引用(5件)

ウニを操縦するカニ

ゼブラガニが棲むウニは通路のように棘が刈り込まれた部分があります。 これは、ゼブラガニが棘を食べた痕で、ウニ上面と下面を行き来する通路にもなっているようです。
通常は、通路のような刈込以上に棘を食べることはなく、ウニが弱らない程度に食べると、別のウニに移ります。

繁殖時期には、オスはメスの匂いを察知すると、ウニの下側にまわって匂いの上流(メスの方向)へと動くようにウニの棘を操作します。
オスの「操縦」によってメスの乗ったウニに近づくと、オスはメスのウニへ乗り移って交尾を行います。

概要

和名:ゼブラガニ

英名:記載なし

学名:Zebrida adamsii

  • 撮影場所:静岡県伊東市
  • 撮影時期:記載なし
  • 主な水深:記載なし
  • 映像特徴:ウニの棘の間で暮らすゼブラガニ

提供映像(サンプル映像は低画質版です)

  • コーデック:H264-MPEG4AVC
  • 解像度:1920x1080
  • フレームレート:59.94
  • 総ビットレート:記載なし
  • 長さ:1分49秒
  • サイズ:512MB

分類・分布

【分類】節足動物門 > 軟甲綱 > 十脚目 > ケブカガニ科 > ゼブラガニ属 > ゼブラガニ

【分布】伊豆半島以南、東南アジア、南太平洋、オーストラリア、インド洋中部

特徴・雑学

ゼブラガニはウニの棘の間で暮らすカニで、ラッパウニ、シラヒゲウニ、ガンガゼ、イイジマフクロウニで見られます。 伊豆半島では、イイジマフクロウニやラッパウニなどの大きくて有毒のウニに棲息するのを多く見かけます。 稚ガニの時期は、ひとつのウニに1個体しか棲みませんが、成体になるとペアで棲む場合もあります(1)。

食料付物件に棲む

ゼブラガニが棲むウニは通路のように棘が刈り込まれた部分があります。 これは、ゼブラガニが棘を食べた痕で、ウニ上面と下面を行き来する通路にもなっているようです。 通常は、通路のような刈込以上に棘を食べることはなく、ウニが弱らない程度に食べると、別のウニに移ります。

食料付物件を操縦する

繁殖時期、オスはメスの匂いを察知すると、ウニの下側にまわって匂いの上流(メスの方向)へと動くようにウニの棘を操作します(2)。 オスの「操縦」によってメスの乗ったウニに近づくと、オスはメスのウニへ乗り移って交尾を行います。

有毒のウニに守られて、なおかつ食事にも困らず、操縦も可能というウニでの生活はゼブラガニにとっては天国のようですが、 ウニにとってはゼブラガニが棲むことで利益になることは無く「ウニに寄生するカニ」という立場になっているようです。

イイジマフクロウニの脱糞 イイジマフクロウニが脱糞する水中映像

棘には強力な毒があり、大変危険

腺嚢叉棘が特徴のラッパウニ ラッパウニの水中映像。

腺嚢叉棘には毒腺がある

食・利用

ゼブラガニは食用としての利用はされておらず、主に観察や撮影の対象とされます。

毒・危険性

ゼブラガニ自身に毒はありませんが、宿主となるイイジマフクロウニやラッパウニは棘や腺嚢叉棘に強い毒を持つため、観察の際には注意が必要です。

参考資料

  • JAMSTEC BISMaL(分類情報)
    ▶ 見る
  • World Register of Marine Species(分類情報)
    ▶ 見る
  • 原色検索 日本海岸動物図鑑Ⅱ 保育社 西村三郎編著
  • 海の甲殻類 文一総合出版 峯水亮著
  • 1)鳥羽水族館 飼育日記(2022年11月)
    ▶ 読む
  • 2)夏の夜ゼブラガニの雄は雌の家へと車を走らす:寄生者(カニ)の宿主(ウニ)操作
    大阪公立大学 動物社会学研究室(2025)
    幸田 正典
    ▶ 読む