クマノアシツキ|岩礁の宇宙人

Acrocirrus validus

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概要

撮影地: 静岡県伊東市 水深3メートル

分類・分布

環形動物門 > 多毛綱 > スピオ目 > クマノアシツキ科 > Acrocirrus属 > クマノアシツキ

本州太平洋岸の中部以南 日本固有種

特徴・雑学

クマノアシツキは、岩の下などにひっそりと暮らすゴカイの仲間です。 頭からは腕のような突起が伸びており、先端の1対は特に長く、触手として働きます。 残りのやや短い4対は、呼吸を助ける鰓の役割をしています。
前方の突起の先端には、眼のように見える小さな点があります。しかし、これは物を像として見るためのものではなく、光や水の流れを感じ取る感覚器と考えられています。

「クマノアシツキ」という名前は、腹側の剛毛の先端が熊の爪に似ていることに由来するといわれます。ただし、この鉤爪はとても小さく、肉眼でははっきり見えません。
また、紀伊半島の熊野で採集されたことから「クマノ」の名が付いたという説もあるようです。

動きは速いものの、繊細であるとは言えません。岩の下や砂の中を這うようにして移動します。外見は独特で、まるで地球外生命体のような印象を与えますが、 海底の有機物を食べることで地球環境の浄化に寄与している重要な生物です。

関連動画:浅瀬の岩の下に棲むウロコムシの一種

食・利用

食用や漁業利用はされていません。

毒・危険性

毒性や刺傷の危険性は知られていません。

参考資料

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