アカハタ|魚を捕らえる

Epinephelus fasciatus

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概要

撮影地: 静岡県伊東市 水深3m

分類・分布

脊椎動物亜門 > 条鰭綱 > スズキ目 > ハタ科 > マハタ属 > アカハタ

東京湾以南、シナ海、インド洋、紅海

特徴・雑学

大きな口と発達した顎で獲物を一気に吸い込む「サクションフィーディング」の名手。小魚やエビ・カニなどを主に捕食する肉食魚です。 赤い体に濃さの違う赤の横縞模様が5本ほど入るのが特徴ですが、濃さが均一で不明瞭であったり、白っぽい個体や茶色に近い個体など、バージョンがあります。*3
季節移動として、夏〜秋は浅場(5〜30m)で活発に摂餌し、冬は水温の安定した深場(40〜100m)へ下がる傾向があります。

性転換する魚で、概ね13センチから19センチで雌として成熟し、17センチを超えると雄に性転換し始めて27センチを超えると全て雄であると報告されています。*1*2
三重県志摩沖での調査によると、成熟期の観察では7月が精子形成のピークであるとされ、6月から8月が繁殖機関であると推測されています。*3
卵は遊泳性卵(pelagic eggs)で、24時間前後で孵化した稚魚は2か月ほどの浮遊生活を行います。
稚魚は全長15〜20mmほどで水深5〜20mほどの海底に着底し、微小甲殻類(カイアシ類・端脚類)や多毛類などを食べて成長します。*4
生活リズムは昼行性で、夜は岩の割れ目や陰で休息(反応が低下した静止状態)に入ります。

釣りの世界ではロックフィッシュゲームの人気ターゲットです。

食・利用

ハタの仲間の中では不味だとされる記述もあります。*5 ハタの中では価格は安価である物の、鮮魚としては高価な魚に入ります。
上質な白身で刺身・薄造り・皮付き湯霜、煮付け、清蒸(中華風蒸し)、鍋、唐揚げ、ソテー/ムニエルなど多彩に調理されます。 皮下のゼラチン質が豊かで、加熱料理ではふっくらとした食感と旨味が際立ちます。
海外でも食用として広く利用され、香港・中国南部では活魚の清蒸、南太平洋・インド洋域ではグリルやカレーなどが一般的です。*6

毒・危険性

ハタの仲間ではマダラハタ、アカマダラハタがシガテラ毒を蓄積しているとされ、販売自粛とされていますが、アカハタに関してシガテラ毒の蓄積は確認されていません。*7

参考資料

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