概要
撮影地: 静岡県伊東市 水深3m
- コーデック:H264-MPEG4AVC
- 解像度:1920x1080
- フレームレート:59.94
- 長さ:0分47秒
- サイズ:229MB
分類・分布
脊椎動物亜門 > 条鰭綱 > スズキ目 > ハタ科 > マハタ属 > アカハタ
東京湾以南、シナ海、インド洋、紅海
特徴・雑学
大きな口と発達した顎で獲物を一気に吸い込む「サクションフィーディング」の名手。小魚やエビ・カニなどを主に捕食する肉食魚です。
赤い体に濃さの違う赤の横縞模様が5本ほど入るのが特徴ですが、濃さが均一で不明瞭であったり、白っぽい個体や茶色に近い個体など、バージョンがあります。*3
季節移動として、夏〜秋は浅場(5〜30m)で活発に摂餌し、冬は水温の安定した深場(40〜100m)へ下がる傾向があります。
性転換する魚で、概ね13センチから19センチで雌として成熟し、17センチを超えると雄に性転換し始めて27センチを超えると全て雄であると報告されています。*1*2
三重県志摩沖での調査によると、成熟期の観察では7月が精子形成のピークであるとされ、6月から8月が繁殖機関であると推測されています。*3
卵は遊泳性卵(pelagic eggs)で、24時間前後で孵化した稚魚は2か月ほどの浮遊生活を行います。
稚魚は全長15〜20mmほどで水深5〜20mほどの海底に着底し、微小甲殻類(カイアシ類・端脚類)や多毛類などを食べて成長します。*4
生活リズムは昼行性で、夜は岩の割れ目や陰で休息(反応が低下した静止状態)に入ります。
釣りの世界ではロックフィッシュゲームの人気ターゲットです。
食・利用
ハタの仲間の中では不味だとされる記述もあります。*5 ハタの中では価格は安価である物の、鮮魚としては高価な魚に入ります。
上質な白身で刺身・薄造り・皮付き湯霜、煮付け、清蒸(中華風蒸し)、鍋、唐揚げ、ソテー/ムニエルなど多彩に調理されます。
皮下のゼラチン質が豊かで、加熱料理ではふっくらとした食感と旨味が際立ちます。
海外でも食用として広く利用され、香港・中国南部では活魚の清蒸、南太平洋・インド洋域ではグリルやカレーなどが一般的です。*6
毒・危険性
ハタの仲間ではマダラハタ、アカマダラハタがシガテラ毒を蓄積しているとされ、販売自粛とされていますが、アカハタに関してシガテラ毒の蓄積は確認されていません。*7
参考資料
- JAMSTEC BISMaL(生物多様性情報) ▶ 見る
- 原色魚類大図鑑 北隆館 阿部宗明監修*5
- 三重県志摩沖におけるアカハタ Epinephelus fasciatus の成熟と性転換*1
川瀬 大輔, 淀 太我, 小川 清宏, 船坂 徳子, 吉岡 基
水産増殖ジャーナル2022 年 70 巻 2 号 p. 149-156 ▶ 見る - Reproductive biology of blacktip grouper, Epinephelus fasciatus, in Sulu Sea, Philippines*2
Mishina, Benjamin J. Gonzales, Honorio B. Pagliawan, Masato Moteki
La Mer, Vol. 44, 2006 ▶ 見る - Phylogeography of Blacktip Grouper, Epinephelus fasciatus (Perciformes: Serranidae),
and influence of the Kuroshio Current on cryptic lineages and genetic population structure*3
Kaoru Kuriiwa, Satoru N. Chiba, Hiroyuki Motomura, Keiichi Matsuura
The Ichthyological Society of Japan (Ichthyological Research), 2014 ▶ 見る - Feeding Habits of Blacktip Grouper Epinephelus fasciatus Around Koshikishima Island, Southern Japan*4
Kalisiana Marama, Yoshihiro Harada, Masafumi Kodama, Toru Kobari, Tomohiro Komorita, Gen Kume
Thalassas: An International Journal of Marine Sciences, Volume 41, Issue 2, 2025 ▶ 見る - まるサバごはん(調理方法)*6 ▶ 見る
- 東京都保険医療局*7 ▶ 見る