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ゴンズイの棘
権瑞
Barbel eel
Plotosus japonicus
撮影地:静岡県伊東市 水深10m
  
昆虫のハチのように、黒に黄色の縞模様は代表的な「警告色」です。自分に毒があることを表現して捕食されないようにする生物の戦略です。ゴンズイには背鰭と胸鰭に強力な毒棘があります。鰭の中に隠されている毒の棘は外からは見えませんが、大きな魚に飲み込まれたときに口の中で毒棘が刺さるので、捕食者はたまらずにゴンズイを吐き出します。捕食者は二度と黄色と黒の縞模様の生物を襲わなくなるでしょう。釣り人がゴンズイを釣り上げた時にも注意が必要です。毒の棘を知らずにつかんでしまうと痛い思いをすることになります。 ゴンズイ以外にも、子供の時代を黒と黄色の縞模様で過ごす魚もいます。無敵のゴンズイをまねることで、捕食者に襲われないようにしていると言われています。中には泳ぎ方までゴンズイそっくりな魚もいますが真似をしているだけで毒を持っているわけではなく、いわば偽りの警告色です。その点、ゴンズイは警告色なのに必殺の毒針を隠し持つという相反する怖さがあります。
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